大山の頂上保全作業が行われました
開館時間 9:00〜17:00
( 7/21〜8/20 9:00〜18:30 )
- 入館無料
- 年中無休(年末年始を除く)
- 博労座駐車場をご利用ください
2025年9月25日
「一木一石運動」という活動を聞いたことがありますか。40年前(1985年)より始まった大山の自然保護活動です。昭和40年代の登山ブームでは、多くの登山者が大山の山頂を目指しました。その結果、山頂部は荒れ果て、木や草がなくなり、裸地化した山頂からは土砂が流出する山となりました。さらには、登山者の投げ捨てによるゴミだらけの状況だったそうです。
その後、地元の自然保護団体・自治会・山岳団体・行政が一体となった「大山の頂上を保護する会」による「一木一石運動」が始まりました。内容は状況によって少しずつ変わっているそうですが、登山者が苗木や石を一つずつ持って山頂まで運ぶことや、ヤマヤナギやヒゲノガリヤスなどの植栽、浸食溝の埋め戻し、ゴミ拾い、外来種除去などでした。裸地化した場所を復元する道のりは長く、大変な苦労があったそうです。この活動は現在も継続して行われています。
昨日は、朝から40数名のメンバーやボランティアが集まり作業が行われました。道具はすべて担ぎあげて、崩落地の保護、ヤマヤナギの植栽、浸食溝を埋める作業などを行いました。
山岳会の方々は、九合目の崩落地にヤシロールを張る作業。150センチ幅15メートルのヤシロール3本が設置されました。
桟木や鉄杭、ハンマーも担ぎ上げます。
山頂台地ではヤマヤナギの植栽を行いました。
土砂の流出を防ぐためのヤシロールを木道の外側に設置しました。
大雨の下山となりましたが、今年の作業を無事に終えることができました。事務局はご準備が大変だったと思いますが、なによりだったのは、多くのボランティアの方々が活動に賛同し参加されたことではないでしょうか。写真はありませんが、一木一石運動で集められた石をリレーで運び、浸食溝を埋める作業も行われました。
たくさんの人によって大山は守られています。今は二酸化炭素削減やサーキュラーエコノミーなど様々な課題がありますが、まずは目の前にあることをこなすことが大切なのかもしれません。木道の外に出ないとか、ゴミを捨てないとか、できることを継続することで、今ある環境を未来へつないでいけるよう祈っています。